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受精における精漿の役割 ー精漿は精子の防護服ー
近年、生殖医療(不妊治療)において、母体や卵子の検査に加え精子の運動性や形態に障害があるかの検査も実施されています。
桐蔭横浜大学 医用工学部 生命医工学科 吉田 薫 先生は、マウスを用いて精子が精巣からどの様にして卵に到達できるのかを研究されており、ヒトの検体を用いたクリニカルスタディにもご参加されています。
そこで、臨床と基礎研究の両方の側面からご講演をお願いいたしました。

【概要】
生殖補助医療では、精漿は精子から分離し、取り除くべき異物であり、顧みられることはない。しかし、精漿中には多くの生理活性物質が含まれており、in vivoにおいては、精子の運動能や受精能を制御し、受精効率を高める働きがあると古くから考えられている。
精漿の役割としては、1)精子を輸送する媒体、2)腟腔からの精子の流出防止、3)精子運動性抑制、4)精子受精能獲得抑制、5)pH緩衝系、6)活性酸素種の消去、7) 免疫修飾作用, などが一般的に知られている。精液は、副生殖腺分泌液と精子との混合物であり、最後に射出される精嚢分泌液は精液の70 %以上を占め、ゲル状の凝固体を形成するsemenogelin (SEMG)などのタンパク質、運動エネルギー源となる果糖、アスコルビン酸,prostaglandinなどを含む。このうちSEMGは古くはゲルを形成する単なる構造物であると考えられていたが、近年、上述した1) ~ 7)の生理機能いずれにも関与することが示されてきた。特にSEMGのマウスオルソログであるSVS2についてのin vivoにおける研究が進み, 子宮の免疫機構による精子の排除に対抗する役割を持つことが明らかになった。一方、精液液化後に精漿に存在するSEMGの消化断片はseminal plasma motility inhibitor (SPMI)と呼ばれ、 運動抑制因子として知られている。
実際、男性不妊症精液検体に関する抗SPMI抗体を用いたフローサイトメトリーによるSEMG陽性率は、精子無力症患者について運動率との負の相関を示し、生殖補助医療のアウトカムの検討では、IUI群で低い傾向にあり、SEMGの消化断片は精子の機能を評価する有用なバイオマーカーとなり得ることが示されている。また、精子頭部DNAの損傷を測定するSCSAによるDFI等、他のパラメーターとの組合せによる診断の可能性についても期待される。

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※ご登録頂いた方へは、後日録画動画のリンクをご案内いたします。
当日視聴が難しい場合も、ぜひご登録ください!

Aug 28, 2020 04:00 PM in Osaka, Sapporo, Tokyo

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